「ダッタン蕎麦・・凄いパワーその2」 日本そば打ち名人会 林喜郎
ソバはタデ科ソバ属の1年生草木植物で、ソバの品種は大きく分けて「普通種」「ダッタン種」「宿根種」の3つである。
一般に「そば」と呼ばれている「普通種」は世界各地で栽培されており、ミツバチ等の媒体を借りる「他家受粉」、「ダッタン種」は中国やネパールなどの寒冷高地に見られ「自家受粉」で別名「苦そば」とも言われている。
「宿根種」は根茎によって増え、薬草として葉を食べるので「野菜そば」とも言われている。
ダッタン蕎麦が注目されている最大の理由は、普通蕎麦の100倍ものルチンを含み健康に良いということである。
ルチンはポリフェノールの一種で、赤ワインに含まれている成分と同じように働き、血管壁の弾力性を保つため、高血圧症や糖尿病、高指血症、心臓病などの生活習慣病の予防に役立つと言われている。
ダッタン蕎麦(中国では苦蕎麦)は中国では古くから漢方薬として扱われ、特に糖尿病の食事療法に使われている。
中国におけるソバ研究の第一人者・林汝法教授によると、苦蕎麦は中国北方の黄土高原南西の赤土の高原地帯、雲南省、貴州省、四川省の高原地帯に多く栽培されており、これらの地域に住む「イ族」は、苦蕎麦を主食にし、生活習慣病の発生率が低く長寿の人が多いとのことである。
近年、日本でもダッタン蕎麦を栽培するところが増え、「ダッタンソバ茶」をはじめ各種のダッタン蕎麦を使った製品が見られるようになった。
ルチンの働きをより効果的にするには、野菜(ビタミンC)と一緒に摂取すると良く、また、ダッタン蕎麦茶も煎じた後の実を捨てないで食べたほうが、ルチンの摂取量が何倍も多くなると言われている。
ちなみに、日本そば打ち名人会では、そば打ち入門コースの4回目にダッタン蕎麦粉を使った変わりそば(茶そば、梅そばなどそば粉と小麦粉以外の食材をまぜたもの)に挑戦してもらっている。
問合せ先日本そば打ち名人会 長尾喜司男
総合受付東京都中央区銀座8丁目8番15号
電話04-7129-4800