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ヤル気を科学

みなさ~ん、こんにちは。“社員のやる気を引き出す男”石川です。前回からこういう呼び名に変わりました。

前回は「動機づけ要因」についてもう一度考えてみませんか、というところで終了しました。前々号では目に見えない報酬が「動機づけ要因」と書きました。その時に書いた例が

・仕事を通じて「能力」を得る。
・仕事を通じて「仕事」を得る。報酬=仕事
・仕事を通じて「自己の成長」を得る。

という3つの例を書きました。

つまり、目に見えない報酬とは、その会社を離れても手元に残る自己の能力と言ったら分かりやすいでしょう。いうならば社員の成長を表す内容のものであり、生きがい・やりがいにつながるものであります。これらの内容は社員が求めている内容と一致するのでしょうか?

ここに「どうしたら一般社員のやりがい・生きがいを高める事が出来るか?」の調査を2004年度に「社会生産性本部」が実施した「新入社員の働くことの意識調査」のなかにヒントがあると思われます。

主な内容は、一般社員への「職場ではどんな時に一番生きがいを感じますか?」との設問に対し、もっとも多かったのは「仕事が面白いと感じる時」28%、「自分の仕事を達成した時」23%、自分が進歩・向上していると感じる時」17%、そして「自分の仕事が重要だと認められた時」12%と続いています。

一方「賃金・福利厚生等が良い時」や「昇進する時」は、いずれもわずか1%程度になっているのです。

つまり賃金や福利厚生、あるいは昇進等にはそれほど生きがい・やりがいを求めず、むしろ仕事そのものに対する達成感・充実感や誇りといったメンタルな部分への関心が高いことがわかります。「心の報酬」といえば分かりやすいでしょうか?

これが動機づけ要因であり、これらを得やすい職場づくり・風土づくりをすることで社員のモチベーションを上げる事が可能になるのです。

社員のモチベーションが上がればどういう結果になるか分かりますよね!「会社の業績が上がる」ということです。業績の高い会社は社員が活き活きと働き元気でモチベーションが高いのです。業績が低く元気のない会社は、モチベーションの高い社員が入っても、これを生かすことができず、この社員はやがて離職してしまう可能性が高いでしょう。

ここで、今回のまとめをしますと、
・動機づけ要因とは心の報酬であり、
・それが自然とできる組織風土作りが重要である

さあ、皆さんも「心の報酬」を社員に与える工夫、それを活かす「組織風土づくり」を試してみては如何ですか?


いしかわ社会保険労務士事務所
社会保険労務士石川勲
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